映画『今夜、世界からこの恋が消えても』は、眠ると記憶を失ってしまう「前向性健忘」を患ったヒロインと、その彼女を献身的に支えていく主人公の物語。
一条岬原作の映画で、2022年12月にはシリーズの全世界累計部数が75万部を突破している。
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』の作品情報
公開日 | 2022年7月29日 |
上映時間 | 121分 |
監督 | 三木孝浩 |
キャスト | 道枝駿佑、福本莉子、古川琴音 ほか |
原作 | 一条岬 |
脚本 | 月川翔、松本花奈 |
制作国 | 日本 |
主題歌 | ヨルシカ『左右盲』 |
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』の登場人物(キャスト)
神谷透:道枝駿佑
真織と付き合う男の子。
記憶障害の彼女のことを想う青年。
日野真織:福本莉子
透と付き合う女の子。
事故で一度眠ると事故以降の記憶が亡くなってしまう。
綿矢泉:古川琴音
真織の親友。
真織のことをいつも見守って上げる存在。
神谷早苗:松本穂香
日野浩司:野間口徹
日野敬子:水野真紀
神谷幸彦:萩原聖人
前田航基
西垣匠
野波麻帆
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』の簡単なあらすじ
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』は、高校生の透と前向性健忘症を患う真織の切なくも美しいラブストーリー。
透はいじめに遭う友人のため、クラスメートに流されるまま人気者の真織に嘘の告白をするが、予想を外れ、付き合うことになり、戸惑う。真織は毎朝起きるたびに前日の記憶がリセットされてしまうため、日記をつけて記憶をつなぎとめていた。そんな中、突然、透から告白を受ける。真織が「前向性健忘」を患っていることを知る数少ない人物。当初は、いきなり告白してきた透を怪しんでいたが、透と接するうちに誤解が解けていく。2人を見守り、応援する良き理解者となるが…それゆえに、2人の未来を大きく左右する重要な鍵をにぎることに透の姉、真織の父がいる。
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』の見どころ
見どころ①:日々の大切さ
前向性健忘症という難病を抱えた真織と透の物語は、感動的で心に残るものとなっています。
真織と透が出会い、恋をする過程で、日々の大切さや、人との繋がりの大切さを改めて考えさせられます。
見どころ②:美しい映像と音楽
映画の美しい映像と音楽は、物語の世界観をより深く印象づけます。
特に、真織が日々の記憶を残すためにつける日記のシーンや、2人のデート風景などは鮮やかな映像と音楽が見事にマッチしています。
見どころ③:感情移入できるキャラクター
真織と透を演じる福本莉子さんと道枝駿佑さんは、自然な演技で感情移入しやすいキャラクターを演じています。
2人の周りには泉や透の家族など、物語に深みを与える個性的なキャラクターたちが数々登場します。
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』のあらすじ・ネタバレ
あらすじ①:交通事故と前向性健忘症
真織がベッドから目覚めると、部屋の壁には「私は事故で記憶障害になっています。ノートパソコンの日記を読みましょう。」という張り紙が貼ってある。その他にも日常における注意事項を書いた紙がいたるところに貼られている。
真織は張り紙の指示に従い、ノートパソコンにある「日記」というファイルを読み始めた。そこには、「私はゴールデンウイーク初日に事故に遭い、一度眠るとその日の記憶をすべて失います」と書かれていた。3年前に事故に遭って以来、真織は日記を書くことで翌日の自分に前の日にあったことを残していた。
リビングに向かうと両親が待ち構えたように挨拶をし、状況を説明した。そして真織は前日の足の怪我の事は覚えていると話すと、驚いた両親がすぐに病院に連れていく。そこで医者は、健忘症が少し回復傾向にあると話し、母親は歓喜する。
あらすじ②:偽りの告白
当時高校生の神谷透は、友人の下川がいじめのターゲットにされていた。透はいじめをやめたもらおうと主犯格の男と話し、条件として「日野真織に告白すれば止めてやる」と言った。
透は真織とクラスが違い、今まで話したこともなかったが、授業終わりにいきなり告白をした。もちろん透には恋愛感情もなく、自分の存在を彼女が知っているかさえわかっていなかった。透は振られるだろうと思っていましたが、意外にもオッケーをもらう。
次の日透は、すべて友達を助けるための嘘だったと正直に打ち明けて謝ったが、真織は今更みんなに嘘とは言えないでしょうと疑似恋愛関係を継続する提案した。
真織は、放課後までお互い話しかけないこと、連絡は簡潔にすること、本気にならないこと、など付き合うに当たりいくつかの条件を出した。
こうして、真織の記憶はなくなっていく日々は変わらすとも、2人は距離を縮めていった。
真織の親友である泉は、「真織と本当に付き合うのか」と通るに聞く。泉がそこまで真織のことを気にするのか、透は少し不思議に感じるが、あまり気にしないことにした。
あらすじ③:日々の幸せ
ある日、通ると真織は初デートをすることになる。
真織は透のプロフィールを頭に叩き込むためにデートは午後からにし、写真を見て顔を覚え海浜公園の噴水前で待ち合わせをした。透はバスケットに手作りの料理を持っていった。お弁当を広げて食べたあと、真織は満腹でついうたたねをしてしまう。
真織は目を覚ますと、透のことが誰か分からなかった。動揺した真織は泉に連絡し、落ち着かせてもらいながら日記のメモを見て少しずつ状況を理解する。
真織は、通るに病気のことを打ち明ける。もうこれ以上迷惑をかけるから会わないようにしようと言うが、透は今日の事はノートに書かないようにしよう、明日の真織を騙そうと逆に提案する。
そこに泉がやってきたが、透は真織の病気のことを泉には伝えなかった。
それ以降、透は真織の病気のことを理解して交際をし、2人の関係は順調に進んでいった。
あらすじ④:透の病気
ある日、透は泉に心臓が弱いことを打ち明け、昨夜倒れたことも告げる。彼の母親も心臓病で亡くなったことを告げると、もしものことがあれば、真織の日記から自分を消してほしいと頼んだ。
翌日、病院で検査を受ける透からの連絡を泉は待っている。ようやく透からの電話がくるも、電話の主は透ではなく、姉の早苗であった。そして前日に不整脈で倒れて意識が戻らないまま、亡くなってしまったと伝える
当時高校3年生の泉には、透の死は簡単には受け入れられなかった。真織にも透の死を伝え、2人で透の葬儀に出かけるが、記憶のない真織もお通夜の会場では、透の写真を見ると膝から崩れ落ちて号泣した。過呼吸になる真織は、結局お通夜にも参加はできなかった。
その後も真織はノートで透を振り返り、死を知って悲しみます。真織の精神状態が壊れていくのを見ながら、何もできない泉は、透の姉・早苗に相談します。
透から、もし自分が死んだら真織の日記から自分に関してのことを消してほしいという約束を守り、真織が目にする日記から通るに関してのことをすべて消した。しかし、控えとして本物の内容の日記もデータをきちんととっていた。
あらすじ⑤:真織の記憶
それから月日が経ち、病気から回復傾向にある真織。
絵が趣味であった真織は、誰か分からないけどつい描いてしまう少年がいる泉に告げる。泉は真織の日記から透の記憶を削除したことで、透の思い出を奪ってしまったことをずっと後悔していた。そこで真織は、ついに透の記憶を真織に告げる。
そして、控えていた本物の日記をすべて泣きながら真織に返した。真織も、親友の泉には迷惑をかけたと、そして透の意思を尊重してくれてありがとうと伝えた。
真織は透の墓参りに行き、透の姉と話をする。姉からと話した真織は、これからも透の記憶を取り戻していき、決して忘れないと誓った。
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』まとめと感想
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』は、つらい状況の中でも前向きに生きる2人と、それを支える周りのキャラクターが心に残る作品です。
真織の明るさ、真織を支える透や泉、両親の気持ちが演者によって見事に表現されていました。
あまりラブストーリーなどは見ないのですが、本作品の登場人物のように純な心を持っていきたいなと思いました、笑
興味のある人はぜひ見てみてください!