映画『博士の愛した数式』のあらすじ・キャスト・ネタバレ・見どころと感想までご紹介!

映画『博士の愛した数式』 博士の愛した数式

映画『博士の愛した数式』は、2006年に公開された日本映画。
交通事故で80分しか記憶が持たない博士と、博士の家で働く家政婦の杏子、そして杏子の息子ルートの愛情の物語。
博士の数学の探求と、3人の絆を描いた作品となっている。

映画『博士の愛した数式』の作品情報

公開日2006年1月21日
上映時間117分
監督小泉堯史
キャスト寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成 ほか
原作小川洋子
脚本小泉堯史
制作国日本

映画『博士の愛した数式』の登場人物(キャスト)

博士:寺尾聰
80分間の記憶しか持たない元数学者。
愛する妻を亡くし、孤独を抱えながら、数学の証明に情熱を注ぐ。

杏子(私):深津絵里
博士の家で家政婦として働く女性。
息子ルートと共に博士と深い絆を築く。

ルート:齋藤隆成
杏子の息子。
杏子と博士に育てられ、将来は数学の教師になる。

先生(19年後のルート):吉岡秀隆
未亡人:浅丘ルリ子

映画『博士の愛した数式』の簡単なあらすじ

物語は、大人になったルートが数学の教師となり、数学を教える現在の場面と、博士と一緒に学んできた過去の回想を行き来しながら展開する。
この作品は記憶が80分しか持続しない数学者である博士と、シングルマザーで家政婦の杏子、杏子の息子であるルートとの交流を描いている。博士の家での暖かな日常や、数学と野球を通じて結ばれる3人の心の絆が中心です。

物語は杏子が、記憶が80分しか持たない博士の家で働くことから始まります。博士は変わり者であり、背広の至るところに大事なメモを貼り付けている。日々働く杏子は博士の行動パターンを理解し、徐々に彼と打ち解けていく。そんな中で杏子は博士が教えてくれる数学の世界にとても魅了されていく。

ある日、博士は私の息子がいることを知り、彼をルートと名付ける。ルートは算数の宿題を博士と一緒にやったり、阪神の話をしたりして、博士にすぐに懐く。3人は友人のような関係で平和な日々を過ごしますが、幸せは長くは続かない。
彼らは来たる障壁を超えることができるのか。

映画『博士の愛した数式』は数学の美しさ、人間の温かさ、そして人生の儚さを感動的に描き出すし、博士と杏子、ルートの心の交流は、感動の一作となっている。

映画『博士の愛した数式』の見どころ

見どころ①:天才数学者と家政婦、そしてルートの心温まる交流

事故で80分しか記憶が持続しなくなった天才数学者・博士。家政婦として雇われた杏子と息子・ルートは、博士の純粋な心と数式への情熱に触れ、次第に心を通わせていく。
博士は、記憶が消えてしまうことを恐れながらも、日々新しい発見を喜び、数式の美しさに感動する。杏子は、博士の過去を受け止め、献身的に介護を続け、ルートは、博士から数学を学び、彼の温かい心遣いに触れながら成長していく。

お互いを支え合い、心を通わせていく3人の姿は、見る者に深い感動を与えてくれる。

見どころ②:数学の美しさを表現する博士

数学の概念や定理と、博士の価値観が映画の至る所で表現されている。博士が数式を解き明かすシーンは、まるで芸術作品のように観る者を魅了する。
また、博士と杏子、ルートの心の交流を彩る音楽は、温かく優しい雰囲気を醸し出す。

数学が苦手な人でも、この映画を通して数学の美しさを感じることができるだろう。

見どころ③:生きる意味と愛の大切さを問いかけるストーリー

記憶を失っていく博士は、生きることの意味と愛の大切さを問いかける。
博士は、杏子とルートとの出会を通して、愛の喜びと温かさを感じる。そして、自身の過去と向き合い、人生の意味を見出していく物語となっている。

映画『博士の愛した数式』のあらすじ・ネタバレ

あらすじ①:記憶をなくす天才数学者

物語は中学教師のルートが子どもたちに数学を教える場面から始まる。ルートは、過去にある天才数学者と出会い、数学を学んだ記憶の回想によって展開する。
ルートがまだ小学生のころ、母親の杏子は派遣の家政婦をしていた。シングルマザーとしてルートを育てる杏子は、一生懸命日々働く。
そんなある日、杏子はある老人の家で家政婦をすることになる。その老人はかつて天才数学者と呼ばれた人であったが、ある日事故にあってしまい、記憶が80分しか持たないという。
博士は義妹と2人で暮らしており、義妹は自身と一緒に旅行に行った際に事故に遭ったことを告げる。その際に、義妹も怪我をして杖無しては歩けない状態になっていた。杏子はその義妹から、博士の記憶障害について伝え、家政婦としてのルールもいくつか言い渡した。

あらすじ②:記憶を失った天才数学者との出会い

杏子は初めて博士に初めて挨拶をした際に、唐突に靴のサイズを聞かれる。杏子が24センチであることを伝えると、24という数字が4の階上であり、素晴らしい数字であることを杏子に説明した。
博士との会話の中で数字が出てくるたびに、杏子は博士から数学の面白さを聞くのであった。そんな杏子も毎日教えてもらう数学にハマっていき、自ら勉強を吸えうようになる。博士は気難しい一面もあるが、杏子が数学の知識をつけていくほど、80分しか記憶が持たない中でも博士の心を掴むようになっていく。
そんなある日、博士は会話の中で杏子に息子がいることを知る。博士は遅くまで働いていた杏子を見て、息子がいるのであればすぐに帰って世話をするように指示する。博士のご飯を作っていた杏子はせめてご飯を作るまで入る、と博士の指示を断る。
その日は杏子の言い分を聞いたものの、次の日からは聞かないと言い、忘れないように杏子には息子がいることを忘れないようにメモして背広に貼り付けた。

あらすじ③:芽生える友情

次の日以降、杏子は息子のために早く帰れと博士に指示されるので、息子を博士の家に連れて行くことにした。息子を見ると、どんな数字でも嫌がらずに自分の中に匿っているルート記号のようだ、といい博士はルートという名前をつけた。
ルートは算数の宿題を博士と一緒にしたり、博士もルートも大ファンである阪神の話をしたり居てすぐに博士に懐きます。ルートは記憶がなくなる博士に気を使いながら、博士が記憶障害であることに傷つかないように気をつけていました。
しかし、博士が大好きであった阪神の江夏豊がとうの昔に引退してしまっていたことを会話の中で言ってしまう。それに酷くショックを受けた博士を見るルートは、杏子と一緒に博士が記憶障害であることを悲しまないように気をつけると約束したのだ。
そんなある日、野球好きの博士はルートの野球チームの練習に付き合うことになった。

映画『博士の愛した数式』

あらすじ④:杏子の異動

博士は野球チームの練習に付き合っていた。そんな時、練習中にフライのボールを取れなかったルートは頭を直撃し気失ってしまう。すぐに病院に向かったルートは大事には至らずすぐに良くなった。無事であったことに安心した杏子は、練習を見ていた博士が傷つくような言葉をつい言ってしまう。博士の記憶はなくなるが、それでも記憶がなくなるまでは悲しい表情をしていた。
ルートは回復して以降、次は博士に試合に見に来てほしいと言う。そして夏の暑い日、博士は試合を観に行くことになる。杏子と博士はルートの試合を観に行き、その試合は無事勝利することができた。
しかし、暑い日に普段慣れない外に出た博士は体調を崩して寝込んでしまう。
博士を心配した杏子とルートは、3日間博士の家で看病をした。無事博士は体調を回復し、普段通りに戻った。しかし、家政婦でありながら役目を超えて泊まってしまった杏子に派遣会社は叱責をする。そして杏子は派遣先を変更させられてしまう。

あらすじ⑤:ラストシーン

杏子は新しい派遣先で家政婦として働いているときも、博士に言われた数字のことばかり考えてしまう。
そんなときに、不意に杏子が博士の義妹から呼び出される。ルートが博士の元へ遊びに言ってしまったのだ。義妹はもう契約がないのになぜ息子をよこしたのか、と杏子とルートを責める。しかし博士はルートと杏子をかばい、杏子は再び博士のもとで家政婦をすることになる。
ルートは誕生日を迎え、博士からプレゼントとして大好きな野球のグローブをもらう。そして映画は博士とルートが一緒にキャッチボールをする場面で、幕を閉じる。

映画『博士の愛した数式』まとめと感想

以上が映画『博士の愛した数式』のあらすじでした。
2000年代なかばの映画になりますが、風景の描写などは非常に綺麗になれさていて、博士、杏子、ルートの人柄とも相まって見ていて心あたたまる作品でした。
興味のある人はぜひ見てみてください!

映画『博士の愛した数式』予告