『天使のくれた時間』は、2000年に製作されたアメリカ映画で、ブレット・ラトナー監督が「もしあの時、違う道を選んでいたら?」というテーマを描いたファンタジー作品。
物語は、ウォール街で成功した実業家ジャック・キャンベルが、クリスマスの朝に突然「もしもの世界」に目覚めるところから始まります。この世界では、彼は13年前に別れた恋人ケイト(演:ティア・レオーニ)と結婚し、2人の子供の父親として暮らしています。ジャックは元の世界と「もしもの世界」の幸せを比較しながら、自分の選択を見つけていく過程を描いています。
映画『天使のくれた時間』の作品情報
公開日 | 2001年4月28日 |
上映時間 | 125分 |
監督 | ブレット・ラトナー |
キャスト | ニコラス・ケイジ、ティア・レオーニ、ドン・チードル ほか |
脚本 | デビッド・ダイアモンド、デビッド・ウェイスマン |
制作国 | アメリカ |
映画『天使のくれた時間』の登場人物(キャスト)
ジャック・キャンベル:ニコラス・ケイジ
ウォール街で成功した独身の男性。
不思議な体験を通じて本当の幸せを知っていく。
ケイト・レイノルズ:ティア・レオーニ
ジャックの元恋人。
彼が「もしもの世界」で選んだ別の人生での妻となり、2人の子供の母親として登場する。
キャッシュ・マネー:ドン・チードル
チンピラ風情の男で、ニコラス・ケイジ演じるジャックを「もしもの世界」に導く。
アーニー:ジェレミー・ピヴェン
アラン・ミンツ:ソウル・ルビネック
ピーター・ラシッター:ジョセフ・ソマー
アニー・キャンベル:マッケンジー・ヴェガ
ジョシュ・キャンベル:ジェイク・ミルコヴィッチ&ライアン・ミルコヴィッチ
エブリン・トンプソン:リサ・ソーンヒル
エド・レイノルズ:ハーヴ・プレスネル
アデル:メアリー・ベス・ハート
ポーラ:アンバー・ヴァレッタ
ロレイン・レイノルズ:フランシーヌ・ヨーク
サム・ウォン:ケン・レオン
ジャニーン:ケイト・ウォルシュ
ニック:ジャンニ・ルッソ
ビル:トム・マッゴーワン
トミー:ジョエル・マッキノン・ミラー
映画『天使のくれた時間』の簡単なあらすじ
ウォール街で成功を収めたエリートサラリーマン、ジャック・キャンベルは、仕事中心の生活を送っていた。クリスマスイブの夜、彼は偶然出会った青年キャッシュ・マネーから奇妙な言葉をかけられる。
翌朝目覚めると、ジャックは自分が全く違う人生を送っていることに気づく。隣には13年前に別れた恋人ケイトが眠っており、2人の子供たちの父親になっていた。
戸惑いながらも、ジャックは新しい人生を受け入れようとする。しかし、元の世界への未練を断ち切れないジャックは、元の世界に戻る方法を探し始める。
その過程で、ジャックは家族との絆の大切さを改めて実感していく。仕事ばかりで家族をないがしろにしてきたことを後悔し、ジャックは残された時間で家族との時間を大切にし始める。
しかし、ジャックには元の世界に戻る期限が迫っていた。果たしてジャックは元の世界に戻ることができるのか?そして、彼は家族との絆と仕事の成功、どちらを選ぶのか?
本作はクリスマスの幻想的な世界を舞台に、家族愛、友情、そして人生の選択を描いた心温まるストーリーとなっている。
映画『天使のくれた時間』の見どころ
見どころ①:選択と未来
この物語は、選択肢が人生に与える影響を考えさせてくれます。
主人公ジャックは、成功を夢見てウォール街で繁忙なキャリアを築いていましたが、ある日突然、違う人生を体験します。彼はかつて別れた恋人ケイトと家庭を築っている「もう一つの人生」に目覚め、本当の幸せを知ることになります。
映画は、過去から学び、選択を通じて未来を変えるチャンスがあることを教えてくれます。ジャックが「あの時、別の選択をしていたら」と考える場面は、観客に自分の人生において何が大事かを考えさせてくれます。
見どころ②:家族の大切さ
仕事だけに没頭しプライベートを二の次にしていたジャックが、もう一人の自分の人生を通して家族の大切さを実感していく過程は、多くの人に共感を呼ぶでしょう。
妻との愛情、子供たちの成長、家族との絆の尊さ。目に見えない心の温かさや、かけがえのない存在であることを、ジャックは徐々に理解していきます。
特に、子供たちとのシーンは心を温かくしてくれます。遊園地で無邪気に遊ぶ子供たちの姿、父親として責任感を感じるジャックの姿は、思わず涙腺を緩ませるでしょう。
現代社会を生きる私たちにとって、家族との時間を大切にすることの重要性を改めて考えさせてくれる作品です。
見どころ③:クリスマスの幻想的な世界観
本作はクリスマスを舞台に展開されており、随所に幻想的な雰囲気が漂っています。雪が降りしきる街並み、イルミネーションで彩られた景色、温かいキャロルなど、クリスマスの魔法を感じられる要素が満載です。
特に、ジャックとケイトが初めて出会うシーンは印象的です。雪だるま作りを通して距離を縮めていく二人に、心が温まります。
クリスマスの温もりとファンタジー要素が織り成す、心温まるストーリーは、まさにホリデーシーズンにぴったりです。
映画『天使のくれた時間』のあらすじ・ネタバレ
あらすじ①:エリートサラリーマンのクリスマスイブ
物語は、ジャックとケイトが就職・進学によって空港で分かれるシーンから始まります。
ケイトはジャックが搭乗口に入る寸前、やはりこのまま二人デクラしていこうと提案をします。しかし、ジャックはそのまま飛行機に乗ってしまいました。結局その後二人は分かれたまま長年再開することはありませんでした。
13年後、ウォール街で成功を収めたジャックは、仕事中心の生活を送っていました。クリスマスイブの夜も、大仕事が舞い込んでおり家族のために帰る家族をよそ目による遅くまで仕事をしていました。
ジャックは仕事帰りに偶然出会ったキャッシュ・マネー・という青年から奇妙な言葉をかけられます。
キャッシュはジャックに、「あなたの人生は間違っている」と言い、彼に別の生き方を見つけるよう促します。ジャックは青年を怪しみながらも、その言葉にどこか心惹かれていました。
あらすじ②:もう一つの人生
クリスマスの日、朝目覚めると、ジャックは自分が全く違う人生を送っていることに気づきます。隣には13年前に別れた恋人ケイトが眠っており、目を覚ました2人の子どもたちと犬がいました。
ジャックは状況を受け入れることができず、すぐに家を飛び出してしまいます。向かったのはニューヨークウォール街の高級タワーマンションの自宅と会社でした。
しかし、マンションのセキュリティ、知り合い、会社の受け付けなどジャックのことを誰も認識しておらず門前払いされてしまいます。
そんなとき、奇妙な青年キャッシュ・マネーが再び現れます。彼はジャックに説明を求められるも詳しくは話さず、自分の持っていた自転車のベルだけを渡し、必要なときにそれで自分を呼ぶようにと伝えて去って行きます。
あらすじ③:家族との絆
キャッシュと別れ途方にくれたジャックはケイトの待つ家に戻ります。ケイトは急に飛び出していったジャックを心配して待っていました。
ジャックは混乱しながらも、ケイトや子供たちと接していくうちに、徐々にこの新しい生活になじんできます。
元の世界に戻る方法を探しながら、ジャックは家族との時間を大切にします。子供たちと遊んだり、ケイトと料理を作ったり、これまで経験したことのない温かい時間を通して、ジャックは家族の大切さを改めて実感していきます。
一方、ジャックは仕事でも成功を収めていきます。バイクショップの販売員をしているジャックですが、彼が下の世界で働いていた銀行の会長がたまたまパンクでお店にやってきました。
ジャックは会長の対応をし、そのときに自分の金融の知識を彼に伝えました。見事会長の懐に入ることができたジャックは、バイクショップから銀行のサラリーマンになることができました。
あらすじ④:元の世界へ
ジャックは今の生活を好きになっていき、このまま今の生活が良いと感じる様になりました。
そんなある日、奇妙な青年キャッシュが再び現れました。ジャックは「元の世界には絶対に戻らない」とキャッシュに告げました。キャッシュは「きらめきは一瞬なものだ」と伝えましたが、ジャックはその場をすぐに立ち去りました。
しかし、ジャックは元の世界に戻ってしまうかもしれないと感じていました。
以前は眠りに落ちた朝に世界が変わっていたため、ジャックは眠らないようにするために必死に起きていましたが、朝方眠りにつきます。そして、クリスマス朝の元の世界に戻ってきてしまいました。
ケイトと二人で暮らしていたはずの家に行きますが、そこには全く別人が住んでいました。現実を認識し、早速仕事に戻ることになります。
あらすじ⑤:真の幸せ
ジャックはケイトに会いたい気持ちを抑えられず、彼女を探し会いに行きます。そこにあ慌ただしく引っ越し準備をするケイトの姿がありました。
ケイトもジャックと同じように仕事で成功しており、弁護士でパリに赴任することが決まっていました。飛行機が飛び立つのは本日です。ケイトはジャックに対しての未練は何もなく、自分が所持していたジャックの持ち物をすべて彼に渡して別れを告げます。
それでもやはり忘れられないジャックは、ケイトが飛び立つ空港に向かいます。そして飛び立とうとするケイトをひきとめ、話し始めます。13年前、ジャックが飛び立とうとしたときと同じような光景でした。
そこで、ジャックはもう一つの世界で経験をしたことを話しはじめ、ケイトもその話を聞き入り飛行機の時間を変えました。
映画『天使のくれた時間』まとめと感想
家族の大事さが改めて実感できる作品でした。忙しない現代社会を生きていると、どうしても感情的な部分を蔑ろにしてしまいますが、本当に人生に取って大事な瞬間は大切な人と一緒にいれる時間なのかもしれないなと思いました。
最後二人がどうなったのか、までは描かれていませんが幸せになってくれていると良いですね。
ファンタジー要素もあり、見ていて心温まる作品になっています。興味ある人はぜひ見てみてください!